新法・金属盗対策法③!営業開始届出において警察から指摘されるポイント3選!図面・登記事項と定款・窓口対応のリアル【愛知県版】

 いよいよスタートした新法「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律(金属盗対策法)」に基づく特定金属くず買受業の営業開始届出。「自分で書類を揃えて警察署に行ったけれど、窓口で書類の不備を指摘されてしまった……」実は今、そんな事業者様からのご相談が増えています。

 「古物商許可の時と同じようにやれば大丈夫でしょ?」と油断していると、思わぬ落とし穴にハマってしまうかもしれません。

 今回は、金属盗対策法コラムの第3弾。名古屋・愛知県を中心に警察署への申請手続きを専門としている「行政書士みのり事務所」が、愛知県警のリアルな運用状況に基づき、ご自身で届出をする際、つまづきやすい3つのケースとその他についてを解説します!

 なお過去コラムをまだ読んでいらっしゃらない方は、下のリンクからお読みください。

新法・金属盗対策法②!そのスクラップ買取、違法かも?2026年6月施行「特定金属くず買受業」の届出と罰則リスクを解説【愛知県版】

【愛知・名古屋】2026年6月義務化の『特定金属くず買受業』届出はお済みですか?愛知県内で事業を行う皆様の届出を、行政書士みのり事務所がトータルサポート。複雑な書類…

よくある指摘ケース①:手元に図面がない!適当な手書き図面で指導が入る

 愛知県警ではありませんが、警視庁においては平面図について、建築確認時の図面(青写真など)のコピーに特定金属くずの保管場所等を書き込めばOKとされています。しかし、現実問題として全ての事業主様が青写真を用意することができるでしょうか?

 「古い倉庫で図面が見当たらない」「賃貸物件で大家さんから図面をもらえない」という事業者様が非常に多いのが実情ではないかと思います。

 では、適当な自前の手書きの図面でも受理してもらえるのでしょうか?

 結論から言うと、自作の図面でも受理は可能です。風営法許可営業のような、1ミリ単位の正確な実測や、厳密な面積計算までは求められません。

 しかし!だからといって「ただ四角い枠を書いただけの図面」は窓口で訂正を求められます。今回の営業開始の届出において、警察行政が平面図上で一番厳しくチェックしたいのは、寸法や面積などではなく「防犯体制」だからです。

 今届出の根拠法である金属盗対策法の目的が全国的な金属盗の増加などを踏まえ、盗品の換金(盗んだ銅製物品の処分)を困難にさせること。さらに、事業者による効果的な防犯体制を促進させることで、特定金属物品の窃取を防止することとしています。

 よって、営業所および保管場所の平面図については下記の3つについての記載が求められます。

  • 出入り口はどこに何か所あるか?
  • 特定金属くずをどこで買い受け、どこに保管するのか?
  • 窓の位置や数、防犯カメラをはじめとする防犯設備はどこに、どのように設置されているか?

 これらの情報が正確に記載されていないと、防犯意識が低いとみなされ、書き直しを求められてしまうケースがあります。また、「周囲の略図」については、営業所・保管場所の周囲の建物等からその所在地が分かるように作成することが求められています。

よくある指摘ケース②:法人事業の『目的欄』に金属くず買受業の記載がない

 法人の届出の場合、「登記事項証明書(履歴事項全部証明書)」の提出が必要です。ここでよくあるのが、会社の事業目的欄に「金属くずの買取」や「リサイクル業」といった記載がないケースです。

 「先に定款変更をして法務局で登記し直さないと、届出を受け付けてもらえないの!?」と焦ってしまうかもしれません。

 愛知県における現在の運用では、猶予期間内における既存事業者の営業開始届出において目的欄の事前変更前でも現状のままで受理可能な場合があります。もっとも、同一県内であっても、管轄の警察署によっては運用が変わることもありえます。届出手続をよりスムーズに進めるためにも、事前相談の段階から確認しておくことが大切です。

 なお、「届出完了後に、後日必ず目的変更の登記を行い、その旨を警察署へ提出してください」といったような指導を受ける場合もあります。この「後からの変更手続き」をつい忘れて放置してしまうと、せっかく猶予期間内に営業開始の届出を行ったにも関わらず、後々違反となってしまう恐れがあるため要注意です。

よくある指摘ケース③:行政書士に頼んだのに、警察署に呼ばれる!?

 実はこれが、今回の新法で最も事業者様を驚かせるポイントかもしれません。

 特定金属くず買受業の届出に限らず、警察署生活安全課への届出においては、ほぼ確実に「事業主様ご本人の窓口への同行」が求められます。

 なぜなら、ケース①でも触れたように、この法律の最大の目的が「金属盗難の防止」だからです。警察署の生活安全課の担当官は、書類を受け取るだけでなく、事業主様ご本人と直接面談し、「営業所の防犯体制」や「買受け時の本人確認の徹底」などについて直接指導・確認をしたいという強い意向を持っています。

 たとえ行政書士に依頼をして、委任状を交わし、代理人として動いてもらったとしても、同行については我々行政書士でも代理に変えることができません。ご依頼を受けた最後の最後、届出の当日につきましては、ほとんどの場合に同行をお願いすることとなります。

その他よくあるケース:申請前におさえておきたい細かな落とし穴

 「警察署への同行」以外にも、窓口でバタバタしないために以下の4点も事前に確認しておきましょう。

  1. 公的書類の有効期限について
     住民票や登記事項証明書などの公的書類は、基本的に「発行から3ヶ月以内」のものが有効です。以前の許可申請で取った古い書類が残っていても、今回は使えない可能性が高いのでご注意ください。
  2. 住民票の記載事項
     原則的には「マイナンバー(個人番号)は省略する」との指定があります。他にも「本籍の記載」であったり、外国籍の方の場合には「国籍記載」が必要になるなどの細かいルールがあります。警察署の窓口へ確認するか、事前に当事務所へお問い合わせいただければ、地域ごとのローカルルールにも基づいたご案内が可能です。
  3. 警察署への予約電話
     「書類ができたから行こう」といきなり警察署を訪ねるのは避けてください。担当官は生活安全課の他の業務や外回りで不在のこともあります。必ず事前に電話をし、訪問日時を予約してください。
  4. 手続上の手数料について
     「営業開始届出」そのものに、警察署へ支払う申請手数料(印紙代など)はかかりません。しかし、書類取得にかかる実費や、専門家へ依頼される場合の費用はかかります。予算を組む際の参考にしてください。

まとめ:面倒な手続きと警察対応は「餅は餅屋」にお任せください!

 いかがでしたでしょうか? 「特定金属くず買受業」の届出は、ただ書類の空欄を埋めて出せば終わり、という簡単なものではありません。図面の作成から、必要な場合は後日の登記・定款の変更、そして警察署での面談対応まで、見えない手間と精神的な負担が多く潜んでいます。

 猶予期間である8月末の期限ギリギリになって慌てないために、そして確実に、安心して営業をスタートさせるために、専門家を活用してください。

 「図面がない」「本業が忙しい」「警察署でのやり取りが不安」 そんな名古屋市・愛知県内を始めとした当事務所の対応エリアで営業されている事業者様は、ぜひ「行政書士みのり事務所」へお気軽にご相談ください!

特定金属くず買受業

特定金属くず買受業の営業開始届出サポート専用ページ。愛知、名古屋を始め行政書士が届出に必要な手続をサポートします。新制度による複雑な届出業務を専門知識で適正か…

対応エリア

  • 名古屋市全域(中区、中村区、名東区、守山区、瑞穂区、昭和区、緑区、天白区、熱田区、中川区、港区、南区、西区、北区、東区、千種区)
  • 尾張エリア: 一宮市、春日井市、瀬戸市、江南市、小牧市、あま市、津島市、愛西市、弥富市、北名古屋市、清須市、岩倉市、犬山市、長久手市、尾張旭市、豊山町、大治町、蟹江町、飛島村、扶桑町、大口町、東郷町
  • 三河エリア: 豊田市、岡崎市、豊橋市、安城市、刈谷市、西尾市、豊川市、碧南市、高浜市、知立市、新城市、田原市
  • 知多エリア: 東海市、大府市、半田市、常滑市、知多市、東浦町、阿久比町、武豊町、美浜町、南知多町
  • 三重県(北部): 四日市市、桑名市、いなべ市、鈴鹿市、津市、木曽岬町、東員町、菰野町など
  • 岐阜県(南部): 岐阜市、各務原市、可児市、多治見市、土岐市、羽島市、大垣市、瑞穂市、岐南町、北方町など

※上記以外の地域や、複数拠点(ヤード)を同時展開されている法人様も柔軟に対応いたします。お気軽にご相談ください。

「エリア外かもしれない…」と迷われている方へ

上記はあくまで目安です。愛知県外や、少し離れたエリアの事業者様であっても、まずは一度ご相談ください。

  • 「どうしてもこの行政書士に依頼したい」
  • 「エリアの内外に営業所が複数ある」

といったご要望があれば、柔軟に対応可能です。まずは「現在の所在地」をお知らせいただければ、最適なサポート体制をご提案いたします。

投稿者プロフィール

行政書士 木下みのり
行政書士 木下みのり